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校長講話

202211.30

2022年⑦ 放送朝礼

今年のゴールデンウィークを目前にした4月23日に北海道の知床半島沖で観光船が沈没してしまった事故を覚えていますか。船は海底から引き揚げられましたが、まだ行方不明になったままの人たちがいて、捜索活動が続いています。

今月に入ってからも、沈没事故の犠牲者とみられるご遺体がロシアから日本に引き渡されたというニュースがありました。覚えている人もいるでしょう。
犠牲者は、ロシアのサハリンや私たちが北方領土と呼んでいるロシアの支配にある島に流れ着いてしまったようです。そのようなご遺体をロシアは回収し、時間がかかっても、日本に引き渡しています。

今、ロシアというと、今年の2月にロシアがウクライナに侵攻し、戦争が始まったために、悪い印象を持つ人が多いと思います。当然のことでしょう。
戦争によって、多くの善良な市民が殺されているからです。ニュースで毎日報道されて、その破壊された町の映像や、あまりに無惨な姿なので、映像では加工されてはっきりとはわかりませんが、殺された人が放置された状態で、映し出されているだろうと容易に推測できる映像も流されています。

ロシアが引き起こした戦争のために、戦火のウクライナでは、人の命はそのように扱われています。そこには人の命の尊厳はありません。一方、日本の知床沖で起こった観光船の沈没事故による犠牲者は、ロシアで身元確認をし、大切に扱われ、日本側に引き渡され、遺族のもとへと送られてきます。

どちらが人間の命の尊厳を大切にしているのか。この二つの象徴的な出来事を見ていると、ロシアだから、ロシア人だからどうということではないことがわかります。
人間の命の尊厳を奪うのは、戦争そのものであることがわかるでしょう。
人間を絶対的にダメにするもの、人間の尊さを奪うもの、人間性を奪うものは戦争です。戦争は絶対悪です。

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