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校長講話

202111.16

校長講話 No.195「本を読もう」

今日は1027日です。今日から何かが始まります。何が始まるのでしょうか。少し、考えてみて下さい。分かった方は校長室にお出で下さい。

今日、1027日から読書週間が始まります。読書週間は、毎年、文化の日を中心とした2週間で1027日から、119日までです。

校内にポスターが貼られていますが、今年の標語は「最後の頁を閉じた 違う私がいた」です。「最後の頁を閉じた 違う私がいた」、味わい深いですね。これは読書体験のすばらしさを端的に言い表した素敵な標語だと思いました。

何のために本を読むのか、「本を読むときにいちいちそんなこと考えないよ」という人もいるかもしれませんが、今朝は読書週間の初日でもありますのでちょっと考えてみましょう。私は時々こんなことを考えます。「本を読むと自分がどんな人間か分かる」、これも本を読む理由の一つかなと思うことがあります。皆さんは、例えば誰かから、「あなたはどんな人ですか」と聞かれて、すぐに答えられるでしょうか。「私はこれこれこういう人間です」と答えるのは難しいですよね。一番分からないのは自分、ということもどこかで聞いたことがある言葉です。本を読んで自分の全てが分かるわけではありませんが、小説などを読むと、「私は主人公のこういう行動に共感する」、あるいは「私はこの登場人物の考え方は間違っている」ということを思ったりします。つまり、自分は何に共感し、どんなことに共感しない人間なのかが分かります。そのような読書の体験を積み重ねることで、少しずつ自分というものが分かってくる、ということはあるのではないでしょうか。

一冊の本を20代で読んだ、その本を50代でもう一度読んでみた。すると、本についての感想が全く違うことがあります。かつて感動した部分に全く感動しない、そもそも自分はどうしてこの本を面白いと思ったのだろうか、と感じることもあります。そして「自分は変わったんだ」ということに気付かされます。本を読むことには「自分と対話すること」という面があると言えるでしょう。

理屈はともかく、まずは読書週間に何か一冊本を読んでみませんか。「最後の頁を閉じた 違う私がいた」ということを体験できるかもしれません。

美術館前の通学路がきれいになりました。

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