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校長講話

201806.01

校長講話_102「スマートフォン考」

 先週土曜日の感謝祭・聖母奉献式はとても良い式でした。時代は激しく移り変わりますが、いつの時代にも「静かで、落ち着いたひと時を皆で過ごす」ということは、人間にとって必要なことではないかと感じました。

 式の後、ミサの司式をして下さった上智大学の長町裕司神父様と少しお話をしました。神父様のご専門は哲学です。ドイツに6年程留学なさっていたそうです。

 大学生の勉強のあり方、スマートフォンに話しが及びました。「こんなことがありまして」と一つのエピソードを話して下さいましたので、皆さんに紹介します。

 ある時、神父様はエレベーターに乗り、4階に行こうとしたそうです。4階のボタンを押そうとすると、その前に一人の男子学生が立っていて、ボタンが押せません。彼はイヤホンを付け、スマートフォンを見ていました。神父様が学生に「失礼。ちょっとボタンを押させて下さい。」と言うのですが、学生には全く聞こえていません。とうとう学生と一緒に9階まで行ってしまったそうです。

 9階で降りると、神父様は学生の腕をつかんで、他者の存在に気付かせ、今の出来事を説明し、その学生を叱ったそうです。穏やかな神父様ですが、勉強には厳しく、授業中にスマホを見ることは許さず、3回注意しても改めない学生は、以後授業には出させない、とおっしゃっていました。

 「他人事ではないな。」とお話をお聞きしながら思いました。私も人と話をしていて、胸のポケットや机の上にあるスマホが鳴ったりするとついそちらに注意を向けてしまいます。今、相対している人にとても失礼なことだと、反省することしばしばです。

 便利なものを扱う時には常に周りへの配慮が必要だとあらためて思わされました。

 ちなみに、長町神父様はスマホはもちろん、携帯電話もお持ちにならないそうです。「全く不便を感じません。」と笑っていらっしゃいました。まだまだ色々なお話をお聞きしたい魅力的な神父様でした。

聖母奉献式いずみ4号用ロザリオ.jpg

長町神父様

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