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校長講話

202107.14

校長講話_NO.188「日本の夏はどれくらい暑くなったか」

 テストが終わりいよいよ清泉最大の行事「清泉祭」が近づいてきました。コロナ禍のもとでの清泉祭、皆さんの工夫と挑戦に期待しています。

 さて、今日は夏の暑さのことをお話します。最近、夕方、短い時間に雨が激しく降ることがよくありますね。私はそんな時以前夏に訪れたシンガポールのことを思い出します。熱帯に属するシンガポールでは、毎日決まって夕方の一時期スコールがありました。一歩も外を歩けないような土砂降りの雨でした。日本の夏が熱帯の夏に近づいてきたような気がしています。

 天気予報で「平年と比べて」という表現を耳にします。「平年並みの暑さ」と言われると何となく「そうか」と納得してしまいますが、「平年」の値は10年ごとに更新されます。今年の5月19日、この「平年」の数値が10年振りに更新されました。今回の平年値は1991年から2020年の30年間の観測値をもとに決められたそうです。平年値は10年ごとに高くなっています。今の日本の夏が以前、たとえば私が子供の頃と比べてどれくらい暑くなっているのか、それは天気予報からではわかりません。

 5月に「温暖化の加速で信州農業苦慮」という新聞記事を目にしました。高原野菜の産地が暑くなりすぎた夏に困っている、という記事でした。その記事には、今の夏がどれくらい暑いのかを示す分かりやすいデータが載っていましたので、今朝はそれを皆さんに紹介します。

 南佐久郡南牧村の野辺山で1年間に25度以上になった日の数を調べてみると次の結果だったそうです。1年間に25度を超えた日の数は1980年代の10年間の平均は11.5日だったそうです。1990年代の10年間はその数が22.5日と倍になります。2000年代、つまり2000年から2009年の10年間の平均は28日です。1980年代の約3倍です。それでは2010年代は25度を超えた日は1年間に何日あったでしょうか。40日です。1980年代が11.5日だったのに対して2010年代は40日です。高原ではない長野市で調べてみたら一体どんな数字になるでしょうか。

 こういう具体的でわかりやすい数字を示されると、人類にとって地球温暖化の問題がいかに大きなものであるかがわかります。関心を持ち続けていきましょう。

城山公園.jpg

城山公園が完成しました。(7月12日撮影)

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