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校長講話
202507.23
2025年7月10日 清泉祭が終わって
期末試験が終わり、そして、清泉祭が終りました。限られた準備期間の中で、皆さんは試行錯誤を繰り返して、よい催し物ができたと思います。
あるものに全力投球で臨み、それが達成されると、私たち人間は一種の虚無感や喪失感を持つことはよく知られています。皆さんの言葉では、「何とかロス」とでもいうのでしょうか。皆さんの中には、「今の私がそれ…」という人たちもいるかもしれません。
そのようなことは、自然なことなので、そのような気持ちが表れても、問題ではありません。問題ではないのですが、注意は必要です。そのような喪失感や虚無感のような感情が皆さんをいつまでも支配するようになると、問題が生じます。
私たち人間は、成長することができる存在です。小さい頃だけでなく、生徒である今も、大人になってからも、あるいは、老人になってからも、成長できるのです。老いてしまうと、若いときのようにできることがだんだんと少なくなってくるので、わかりづらいのですが、それでも、年をとっても、人間は成長し、日々新しい人間となっていくことができます。
成長できるはずなのに、うまくいかないことがあります。それは何なのか。結果だけを追い求めていると、成長がストップしてしまうようです。結果をゴールにしてしまうと、うまくいかないときは、もうそれで諦めてしまう。また、逆にうまくいっても、それに満足してしまうと、達成したことで、もうやる気がわいてこないのです。
皆さんには、ぜひ人生の大きな目的を持って、それぞれの目標という目印を通過しながら、毎日を歩んでほしいと思います。大きな目的の具体的なものに気がついていくには、大人になってからも探し求めていくことになるでしょうが、それでも私たち清泉の生徒は、他者のための人となること、愛をもたらす人となることという人生の目的があります。そのことをいつも心に留めてください。