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校長講話

202507.03

2025年6月19日 すべてのものに神を見出す

17日の校友会長の朝礼のお話を皆さんよく聞いていたことと思います。
仏教の言葉、「一水四見」について、話をしてくれました。一つの水であっても、4つの見方があって、立場が異なると、まったく理解が変わってしまう話でした。意味の深い話でした。

仏教ではありませんが、私たちの学校が大事にしているものの一つに、「すべてのものに神を見出す」ことが挙げられます。清泉は、皆さんがよく知っているように、聖心侍女修道会のシスターたちが創立した学校です。その女子修道会を創立した一人がラファエラ・マリアです。彼女は、すべてのものに神を見出そうとした人でした。聖イグナチオという聖人の生き方や思いを選び取ったラファエラ・マリアでしたから、すべてのものに神を見出そうとする生き方は、当然のことでした。聖イグナチオの生き方の根本にあるものであったからです。

社会の現実を直視した時に、悲惨なこと、醜いことがあります。私たちを失望させたり、悲しみに追いやる数々のことがあります。そのようななかでも、私たちは神を見出すことができるのか、その姿勢は私たちに問われています。

全知全能の神であれば、世の中のひどいことなど許すはずはないという考えはあるかもしれません。確かにそうですね。戦争だって、災害だって、あるいは、私たちの生活のもっと身近なところで、嫌なことがある。あってはならないと思います。でも、ある。どうしてなのか。

私たちにはわからないことです。本当にわかりません。よく祈ってみないといけない。でも、どんなにひどいときでも、確かに、神の働きを見出すことができます。道端に咲いている名もなき花の美しさ、普段見ているのに意識すらしていなかった自然の美しさ、まったく知らない人から受ける善意や優しい一言、このような小さな形で神の働きを見出すことができます。私たちがそれに気づくことができるかどうかは、大切なことです。そのための感覚や感性を磨いてください。自分の行いの中にもです。神の働きが見いだせるかどうか。そして、それに対して、私はどう応じるのか。

もし、すべてのものに神を見出そうとすることができるならば、希望が生まれてくることでしょう。前に向かって生きる力になるはずです。

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